ほんとはすっごいおもしろい「地獄絵」の見方教えます

子供のころ、「嘘をつくと閻魔大王に舌を引き抜かれるよ~!」と親に脅された経験のある人、多いんじゃないでしょうか。

閻魔大王を想像した時に、人間を苦しめ、痛めつける人とぼんやり想像してるのではないでしょうか。

この秋見逃せない展覧会の一つ、京都国立博物館で開催される「国宝」展にはもう行かれましたか?

まだの方は是非!こんな機会めったにありません。
日本に存在する国宝885件の内、実に4分の1にあたる210件が集結する、というとてつもない展覧会なんです。

展覧会自体は、14つのセクションに分かれて展示が組まれており、そのうちの一つに「六道と地獄」があります。

「地獄絵」は見方さえわかれば本当に面白いので、絶対に見逃してほしくない!!ということで、今回は地獄絵の見方をお教えします。

仏教世界では人間は基本的に輪廻転生(※)を繰り返しています。

※輪廻転生・・・人が生まれ変わり、死に変わりし続けること

ということで、人間は死後、六道(天道・人道・阿修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道)のうちどれかに転生先が決まります・・・

 

では早速、人間が死後どのような道筋をたどるのか、順序立ててご説明していきましょう!

人間は死後、一つ目のミッションとして「死出の山」を登ります!

死出の山は山道が非常に険しく、その距離なんと800里もあるといわれています。

死んだあとすぐにこの山を登らないといけないってかなりハードですよね。

山を登ったあと、二つ目のミッションとして待ち構えているのが、「三途の川」です。

「三途の川」はあの世とこの世のちょうど境目に存在するといわれています。

死者がこの川にたどり着くのは七日目。

ところでなんで「三途の川」と呼ばれるか知っていますか?

理由は簡単、川を渡る場所が三通りあるからなんです。

生前に善い行いをした人は金銀七宝で作られた豪華な橋を渡り、軽度の罪を犯した人は浅瀬を渡ります。

重~い罪を犯した人は川の一番深いところを渡らなくてはなりません。

さらに、川のほとりには奪衣婆(だつえば)というおばあさんが住んでいて、三途の川を渡る際には、おばあさんに着物を剥ぎ取られます。

ちなみに奪衣婆はおばあさんなので、大体は歯が抜けて、乳首がだらーんと下がった状態で描かれているので、すぐに発見できますよ。

奪衣婆の近くには、衣領樹(えりょうじゅ)という木が生えていて、死者からはぎ取った衣服をその木にぶらさげると、何ということでしょう!

生前の罪の重さによって枝の曲がり具合が変わってくるではありませんか!

「納棺の際に六文銭を入れたほうがいい」と聞いたことありますよね。

この六文銭は実は奪衣婆へ送る、ちょっとしたワイロなんです。

(生前の罪を反省し、仏に帰依します、ということを証明しているそうです)

これを奪衣婆へ渡すことで、死者は衣服をはぎ取られることもなく、無条件で善人が渡るとされる豪華な橋で楽々と三途の川を渡ることができるのです。

 

さてさて、死出の山を越え、三途の川を渡りました。

もうヘトヘトです、でもまだまだ旅は終わりません。

この後は一番ドキドキすること間違いなし!

ズバリ裁判です!

三つ目のミッションは地獄の十王(十人の王様)による裁判を受けます。

死者はここで生前に犯した罪と向き合い、六道のどれに転生するかが決定します。

冒頭部分でお話した閻魔大王とは、実は5つ目の裁判に登場する裁判官です。

ちなみに閻魔大王の裁判の際には、死者は過去・現在・未来全てを写すという浄玻璃の鏡の前に立たされ、生前に犯した罪の告白をさせられます。

ここで嘘をつこうもんなら・・・ね。

これだけ恐ろしい閻魔大王ですが、最終決議を出すのはなんと7つ目の裁判官、太山王(たいざんおう)です。

毎回こんなハードな裁判があるのかと思うと気がめいりそうですね。

ちなみに、この裁判では不服の申し立ても可能で、3回ほど再審のチャンスがあります。

六道の内、蛾鬼道や、地獄道じゃなかったら正直安全杯じゃないでしょうか。

地獄道に行こうもんなら、もう生きて帰るとかそういう次元じゃありません。

8つほどの階層に分かれていて、嘘をついた人が行く場所は「大叫喚地獄(だいきょうかんじごく)」

「嘘をついたら閻魔大王に舌を引き抜かれるよ」というのは嘘でも何でもなく、まぎれもない真実だったんですね〜。

舌を引き抜かれるだけだったらまだマシかもしれませんが、ここではエンドレスに生えてくる目をひたすらくり抜かれ続ける、という残虐極まりない刑も待っています。。。

親の言うことには素直に従った方がいいかもしれません。

この機会に「地獄絵」デビューしてみませんか?

♦♦♦「地獄絵」が見られる展覧会♦♦♦

「国宝」展

会場:京都国立博物館

会期:10月3日(火)~11月26日(日)

休館日:月曜日

観覧料:一般 1500円、大学生 1200円、高校生 900円、中学生以下無料

「国宝」展はとても混みます。

事前のチケット購入必須です。

チケット購入はこちらから

 

「地獄絵ワンダーランド」展

会場:9月23日(土)~11月12日(日)

休館日:月曜日

観覧料:一般 1200円、高大生 800円、小中学生 400円

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1件の返信

  1. SHOT より:

    記事ありがとうございます。地獄絵のある展覧会に行きたくなりました。今からだとやはり国宝展ですかね。

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